2006年08月23日 11:19
【中国】ビジネスマンの携帯番号を無断公開、中国で波紋
ビジネスマンの携帯番号やメールアドレスなどの個人情報を本人の承諾なしで公開しているインターットサイトを巡り、プライバシーの侵害ではないかという議論が中国で沸き起こっている。
議論を呼んでいるサイトは「名片網」（名刺ネット）。IT企業、自動車会社、石油会社、新聞社などの幹部や従業員の個人情報が掲載されている。役職や会社の住所に加えて、携帯番号やメールアドレスも閲覧可能だ。
16日付の東北新聞網によると200万件の個人情報が掲載されている。世界的に有名なIT企業のケースでは、従業員2500人の連絡先が登録されているという。
サイトはポイント制で運営されている。入会すると50ポイントが与えられる。1件の個人情報を閲覧するためには5ポイントが必要になる。ポイントを使い切ってしまった場合には、自分の知人の連絡先を1件登録すれば2件の閲覧が可能になる。
問題となっているのは本人の承諾なしで個人情報が公開されている点だ。東北新聞網の記者が「名片網」で公開されている情報に従って、吉林省の銀行員に電話をしたところ「そんなサイトは知らないし、自分で登録した覚えもない。個人情報を掲載するには本人の了解が必要だ」と憤慨していたという。
「名片網」では掲載を望まない場合は削除に応じるとしている。同サイトを運営している青杉紅葉科技（北京）有限公司の王青・総裁は中央電視台（CCTV、中央テレビ）の取材に対して「ビジネスに関する情報を掲載しているだけだ。家の住所を公開するようなことは絶対にしない」とコメントしている。